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お気に入りのブラジル映画
ブラジル映画と聞いて、ピンと来ない人も多いのでは?
実は、ブラジル映画は規模はさほど大きくないものの,世界的に高い評価を受けているんです。
その歴史は古く、1907 年にはリオ・デ・ジャネイロに22館のシアターが出現。
その後、ブラジル映画産業は確実に発展していきました。
'60年代にはシネマ・ノーヴォという映画運動が起こり、市民の問題を取り扱う映画が登場。
その運動の先駆者となったネルソン・ペレイラ・ドス・サントス監督は「ブラジルの黒沢明」と
呼ばれ世界的にも評価されています。その後'69年には軍事政権のもと国営の映画会社Embrafilmeが創立。
映画を商業産業として発展させました。ところが'80年代になるとテレビの普及のあおりを受けて、
映画産業は不振に。'93年以降には良質の映画が再び作られるようになりました。
'98年のベルリン国際映画祭で金熊賞をとった「セントラル・ステーション」(ヴァルテル・サレス監督)は、
日本でも大きな話題を呼びましたよね。ちなみに、日本でも「ブラジル映画祭」などのイベントが開かれ、
数々の名作が上映されました。技術的にも素晴らしいとお墨付きのブラジル映画ですが、
残念ながらブラジル人はあまりブラジル映画を見ないんだそう。やはりハリウッド映画が主流のようです。
映画が最盛期だったころは6000館あったシアターも、現在ではせいぜい3000館。
とはいえ、やはり良い映画は認められて当然。
「シティ・オブ・ゴッド」もハリウッド映画に迫る勢いでヒットしています。。
「シティ・オブ・ゴッド」のフェルナンド・メイレレス監督
もともとテレビ番組やCMを手掛け、国内屈指のCM演出家として大人気だったフェルナンド・メイレレス監督。
'96年には映画に進出し、「第2のスコセッシ」と呼ばれました。
彼はハリウッド映画が嫌いで、その逆を行こうとする人。
日本では黒沢明監督が好きで、最近見た映画では「バトル・ロワイヤル」(深作欣二監督)に興味を持ったとか。
「シティ・オブ・ゴッド」は彼の監督作品3作目に当たり、実は'02年の東京国際映画祭・コンペティション部門
でも上映される予定でした。が、「マラケシュ映画祭」というマイナーな映画祭に出品したことを理由に、
開幕直前に受賞対象から除外されることに。にもかかわらず、彼は来日して舞台挨拶もするという余裕を見せました。
もちろん、チクリと遺憾は示しましたけど…。
ちなみに、ブラジル人から愛されているメイレレス監督、たくさんの在日ブラジル人にサインをもとめられ、
快く応じていました。
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